幽霊船は海で踊る

一週間に一度、おすすめ本の投稿をしています。

『ルリユール』村山早紀

大変長らくお待たせしました。 気付けば1ヶ月半ほどの時間が経っておりました。 久しぶりに素敵な本に出会えたので、早く紹介に移りますね。 ルリユール (ポプラ文庫ピュアフル) 作者:村山 早紀 ポプラ社 Amazon 村山早紀『ルリユール』(ポプラ文庫ピュアフ…

『九年目の魔法』ダイアナ・ウィン・ジョーンズ

九年目の魔法 上 (Sogen bookland) 作者:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 東京創元社 Amazon 九年目の魔法 下 (Sogen bookland) 作者:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 東京創元社 Amazon ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『九年目の魔法』(東京創元社) 何かがおかし…

『オオカミの時間』三田村信行

オオカミの時間: 今そこにある不思議集 作者:信行, 三田村 理論社 Amazon 三田村信行『オオカミの時間』(理論社) 日常に潜むさまざまな不思議や不条理を描いた短編12篇と中編2変遷を収録した作品。 表題作「オオカミの時間」と「最後の王様」が印象的だった。…

『ものがたりの家』吉田誠治

ものがたりの家-吉田誠治 美術設定集- 作者:吉田誠治 パイ インターナショナル Amazon 吉田誠治『ものがたりの家』(パイインターナショナル) 背景グラフィッカ・イラストレーターの吉田誠治氏の美獣設定集。 同人誌として発行された『ものがたりの家I・II…

『わたしが少女型ロボットだったころ』石川宏千花

わたしが少女型ロボットだったころ 作者:石川 宏千花 発売日: 2018/07/18 メディア: 単行本 石川宏千花『わたしが少女型ロボットだったころ』(偕成社) わたしは人間じゃなくて、ロボットだった。 そのことを、わたしはすっかり忘れて生きてきた。 きっと、忘…

『とざされた時間のかなた』ロイス・ダンカン

あっという間に1週間が経ってしまう。 気付けば週末も終わるということがしばしばある。 とざされた時間のかなた (海外ミステリーBOX) 作者:ロイス ダンカン メディア: 単行本 ロイス・ダンカン『とざされた時間のかなた』(評論社) 母さんが死んで1年も経…

『旅する練習』乗代雄介

ちょうど読み終わって、胸に迫るものがあったので、今回はおすすめとは少し違うかもしれないが載せる。 旅する練習 作者:乗代雄介 発売日: 2020/12/28 メディア: Kindle版 乗代雄介『旅する練習』(講談社) サッカー少女と小説家の叔父。 2020年のコロナ禍で…

『ベランダに手をって』葉山エミ

最近あまり本が読めていない。読んでいることには読んでいるが、慣れないファンタジーを読んでいるせいで進みが遅い。おもしろいのだけど。 そういうわけで、おすすめできる本に限りがあるのだけど、そうこうしているうちに2週間が過ぎたので、これはいけな…

『わたしの美しい庭』『流浪の月』凪良ゆう

最近更新がまちまちになってしまって申し訳ない。 今回の本は、ずっとおすすめしたくて仕方なかったんだけど、どうしても言葉にならなくて紹介できなかった本。 流浪の月 作者:凪良 ゆう 発売日: 2019/08/29 メディア: Kindle版 去年の本屋大賞受賞作品で、…

『うちゅうじんはいない!?』ジョン・エイジー/『いわしくん』菅原たくや

先週分のおすすめ本のアップが飛んでしまい申し訳ありませんでした。 実はフリーマーケットの参加を予定していて、その準備に奔走していたのですが、あいにくの雨で中止となっていまいました。 また来月にお知らせできると思うので、乞うご期待ください。 今…

『教室に並んだ背表紙』相沢沙呼

たまたま見た中島敦の全集の中に「鏡花氏の文章」というのがあって、「なんぞや」と思い見てみると「大威張りで言いたいが、鏡花氏の文章を知らないのは不幸であり、知ることは幸である。鏡花氏は言葉の魔術師、感情装飾の幻術者であり、氏の芸術は麻酔剤か…

『少女は花の肌をむく』朝比奈あすか

早いものでもう3月ですね。我が愛犬と運命的な出会いをしてから、2年の月日が経とうとしています。ずいぶん大きくなりました。いつまでも元気でいてほしいものです。 少女は花の肌をむく 作者:朝比奈 あすか 発売日: 2016/06/21 メディア: 単行本 朝比奈あ…

『ハッピーノート』草野たき

アルコール消毒をする回数も手を洗う回数もぐっと増えたことで、手あれが例年よりもひどい。 ハンドクリームを何本買えば済むのか。クリーム塗っても気休めくらいにしかならないし。 せめて乾燥がマシになればいいのにね。 ハッピーノート (福音館文庫 物語)…

『10の奇妙な話』ミック・ジャクソン

ようやく春が来たと思ったのに、この数日で真冬に逆戻り。吹雪の中の出勤はつらいものですね。 10の奇妙な話 作者:ミック・ジャクソン 発売日: 2016/02/12 メディア: 単行本 ミック・ジャクソン『10の奇妙な話』創元社 命を助けた若者に奇怪な風貌を罵倒され…

『ラ・フォンテーヌ寓話』ラ・フォンテーヌ

今週はおすすめの本だけをお送りします。 ラ・フォンテーヌ寓話 作者:ラ・フォンテーヌ 発売日: 2016/04/11 メディア: 単行本 『ラ・フォンテーヌ寓話』(洋洋社)ラ・フォンテーヌ/作ブーテ・ド・モンヴェル/絵大澤千加/訳 17世紀のフランスの詩人ラ・フ…

『司書のお仕事』大橋崇行

近所の梅の花が咲き始めました。 ちょっと色あせたような冬の景色のなか、そこだけ色づいていて気分もあったかくなりますね。 司書のお仕事―お探しの本は何ですか? (ライブラリーぶっくす) 作者:大橋崇行 発売日: 2018/04/30 メディア: 単行本(ソフトカバー…

『八月のひかり』中島信子

早いもので2月ですね。 まわりでは梅の花が咲き始めていて、春は近いなあと思いながら防寒具が手放せない日々です。 八月のひかり 作者:中島 信子 発売日: 2019/06/29 メディア: 単行本 中島信子『八月のひかり』汐文社 八月の夏休み。 5年生の美貴は、働…

『けしゴム』まど・みちお

日中はあたたかいのに、朝と晩は驚くほど冷える。 車のフロントガラスが凍るので、ペットボトルにぬるま湯を入れていくのだけれど、そういうときに限って氷は張っていない。そういう日が何日も続いたので、もういいやと思って手ぶらでいくと、今日は氷が張っ…

当ブログの運営方針について

本日よりAmazonアソシエイト・プログラムに登録しました。 要するにブログ収益化のことなのですが、当ブログに載せているおすすめした本を、誰かが買ってくれたら嬉しいな、それが目に見えたらなお嬉しいなということで登録しました。 することは以前と変わ…

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『お探し物は図書室まで』青山美智子

久しぶりに積もった雪を見た。ちょうど休みの日だったから、運転の心配をすることなく、純粋に楽しめたけど、雪に慣れない地で育ったため、やっぱり積もった雪を見ると楽しくなる。比較的大きめの(でも雪国の人からすれば小ぶりの)雪だるまを作った。あん…

『ハッピーバースデー』青木和雄

もうお正月気分も抜けた頃かと思いますが、みなさんあけましておめでとうございます。 今年も週に一回、本を紹介していきますので、どうぞよろしくお願いします。 ハッピーバースデー 命かがやく瞬間(とき) (フォア文庫) 作者:青木 和雄 発売日: 2003/12/01 …

2020年読んだ本まとめ

https://booklog.jp/users/snnm08/stats?year=2020 早いもので今年ももう終わりですね。 10月最終週から突然始めた「今週のおすすめ本」もいろんな人に見てもらえてるようで嬉しい限りです。 来年も続ける予定ですので、どうぞよろしくお願いします。 今年の…

『本日のメニューは。』行成薫

年末年始、珍しく長い休みが取れてありがたいことこの上ないのだけれど、やっぱりどうにも忙しくてあっという間に時間が過ぎていく。 師走の慌ただしい雰囲気苦手なんだよなぁ。 本日のメニューは。 (集英社文庫)作者:行成 薫発売日: 2019/10/18メディア: …

『最後の晩ごはん』椹野道流

寒くなっても氷を食べる癖が治らない。どうしてもおいしい。体の芯から冷えるし、寒いし、体にも悪いのに、どうしてもやめられない。氷がおいしい。 最後の晩ごはん ふるさととだし巻き卵 (角川文庫) 作者:椹野 道流 発売日: 2014/10/25 メディア: Kindle版 …

『キルト―ある少女の物語』スーザン・テリス

この頃、寒いくせに太陽の光があったかくて、休日にひなたぼっこをしていると、外でピクニックでもしたくなる。でもやっぱり外は寒いので、あったかくなったら行こうと思うのだが、いかんせんあったかい時期はまだまだ遠い。 キルト―ある少女の物語 (必読系!…

『ほっこり庵 いい酒、いい味、いい話』板橋雅弘

レストランとかカフェとか居酒屋とか。そういうところが舞台の本に最近凝っていて、たい焼きが出てくる話を読んでは、たい焼きを買い、おいしいレシピが載った話を読めば即座に作る。なんとも振り回されているような気がしながらも、幸せな日々を過ごしてい…

『ときどき旅に出るカフェ』近藤史恵

カフェ巡りはもともと好きだけど、最近また凝っていて、近くのいろんなカフェをめぐるのが楽しくて仕方ない。お気に入りのカフェは何度でも行きたくなるよね。 ときどき旅に出るカフェ 作者:近藤史恵 発売日: 2017/07/28 メディア: Kindle版 近藤史恵『とき…

『アスク・ミー・ホワイ』古市憲寿

あったかいお鍋とかココアとか、暖房の効いた部屋で食べるアイスとか。ふわふわの毛布とか電気毛布とか。そういうのは大好きだけど、寒いのは無理。朝は真っ暗だし、日が落ちるのも早くて一日があっという間に感じてしまう。冬はとにかく苦手だ。冬眠できる…

『ザリガニの鳴くところ』ディーリア・オーエンズ(早川書房)

あたたかいカフェラテを飲みながら読書をしたい季節になってきた。すっかり紅茶からコーヒー派になってしまい、朝昼晩問わずずっとコーヒーを飲んでいたいのだが、朝から豆を挽く時間はないし、夜に飲んでしまえば眠れず、つぎの日の仕事に差し支える。とい…