幽霊船は海で踊る

一週間に一度、おすすめ本の投稿をしています。

『ほっこり庵 いい酒、いい味、いい話』板橋雅弘

レストランとかカフェとか居酒屋とか。そういうところが舞台の本に最近凝っていて、たい焼きが出てくる話を読んでは、たい焼きを買い、おいしいレシピが載った話を読めば即座に作る。なんとも振り回されているような気がしながらも、幸せな日々を過ごしている。 

 

 板橋雅弘『ほっこり庵 いい酒、いい味、いい話』TOブックス
 

駅から離れた路地裏に建つ古ビルにある「ほっこり庵」。
通りすがりでは気付かないこのお店には、毎晩癖の強いお客さんが集う。実在する銘酒に、肴はお客さんの話とおいしい創作料理。読むとお腹がすく食べ呑み小説。

最近凝っているごはん処が舞台の本を読むきっかけになった本。日本酒についてあまり詳しくないので、調べてみるまで実在するとは知らなかったが、出てくる銘酒・酒蔵はすべて実在している。
あまり飲まないので違いがわかるか微妙なところだが、小説に出てくるお酒がなんともおいしそうで、一度飲んでみたくなる。
酒蔵のことも詳しく書いており、作者は取材しただけでなく、日本酒が好きなんだろうなぁと思える。
ポコさんの作る料理もおいしそうだし、再現レシピも収録してあるので、作ることができるのがうれしいところ。七福神カレーが食べてみたい。