追悼
ついにこの日が来てしまった。ちらっと聞いてはいたが、嘘だと信じたかった。でも嘘でないことなどわかりきっていた。加えて直前に聞いてしまった。どうしようもない事実だった。
推しが死んだ。
推しがとことん死なない人もいれば、とことん死ぬ人もいると思う。
私は後者だった。
しかし、最近ハマっていたのが、人外ばかりというか、サーヴァントだったり刀剣だったりしたから、この感覚を忘れていた。
でもそういえば、最近ハマっていた『進撃の巨人』ではエルヴィン団長が好きだった。彼も死んだ。
というわけで、ナランチャの死を悼む。
彼に言いたい。君はすぐに安心して気を抜くんだから、と。安心して未来の話をするのは、確実に終わってからするもんだ、と。
そういう、あどけない、純粋なところが好きだったのだが。
彼はきっと、鳥になったのだ。鳥になって、自由に飛びまわっていることだろう。
ひとりぼっちが何より嫌いな彼は、アニメ版ではフーゴの元へ、そしてアバッキオのところへ行ったのだろう。アバッキオと、天国で再会できていたならばいい。
みんな、彼がひとりぼっちを嫌うことを知っているから、ジョルノも花で彼を隠したし、故郷に連れて帰ると言ってくれた。
彼はきっと、もう1人ではない。私もずっと忘れないだろう。
今日の晩ごはんは追悼として、彼の好物のマルゲリータにしようと思う。